骨盤内臓器脱
(膀胱脱、子宮脱など)
骨盤内臓器脱について
女性の場合、膀胱、子宮などの臓器は骨盤の底の筋肉(骨盤底筋)で支えられています。
出産やホルモンの影響などで臓器を支える骨盤底筋が弱くなり、体外に子宮や膀胱、直腸などが押し出してくることがあります。出てくる臓器が膀胱であれば膀胱脱、子宮であれば、子宮脱、直腸であれば直腸脱と呼びます。
総称として骨盤内臓器脱と言われています。症状として、股の間に異物を触れる、体の芯が抜けているような感じ、座るとボールの上に乗っている感じなどと表現される方がいます。また臓器の下垂が強くなる尿の出が悪くなったりします。
検査・診断
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検尿
尿の汚れ、血尿の有無、尿蛋白などを診断します。
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超音波検査
(エコー)癌などの病気や臓器の状態など様々な事が分かります。
膀胱脱では、腎臓に影響が出る場合があり、腎の状態を観察します。
診察台に横になってもらい、機械を体に当てる検査です。
痛みを伴わない検査です。 -
尿流残尿測定
専用の機械で尿をするだけの検査で、痛みを伴いません。
臓器脱による排尿障害の有無を確認します。 -
排尿記録
自宅で計測してもらいます。2-3日間の検査です。
1日の尿量や昼/夜の尿量の割合、膀胱容量などが分かり大変有用です。 -
視診
立位(腹圧のかけた状態)や、臥位(寝た状態)で臓器脱の状態を観察します。
治療について
骨盤内臓器脱はお薬では治りません。軽度の臓器脱であれば、骨盤底筋体操で改善可能です。
リングを用いた保存的治療もありますが、泌尿器科ではメッシュ手術を行っており、治療施設へ御紹介いたします。